コナン・ドイル, 駒月雅子=訳 角川文庫

新訳が発売されていたので読みました。テーマがセンセーショナルと言う理由で、短編集を出す際に省かれていた「ボール箱」が載った「回想」です。

超が付くほど有名作であり、読者各個人が既にホームズとワトスンの人物像を持っています。そのため、新しい訳を出すのは大変です。映像作品をみたり他の訳や原文を読んだりしたせいか、喋り口調など実に現代的すぎて少し違和感を覚えてしまいました。村上春樹が翻訳すると売れる、というのを思い出しました。

以下ネタバレ注意です。
「ボール箱」、なぜ収録することができなかったのか理解出来ないです。それは君が馬鹿だからだと聞こえてきます。時代背景でしょうか、今では「黄色い顔」の方が問題視されそうに思います。

大英帝国様様な大航海時代の作品であり、興味深い描写があちこちにあります。インド帰りの軍人、船関連のものがちらほらあったり、パイプをみんなふかしていたり。「アメリカ原住民のような無表情」と比喩されても、現代日本に住む私には想像できないです。

紅茶や金銀を漁るために地球の裏へ危険な船旅をする。領地を制圧し俺が俺がと世界の頂点に立とうと欧州各国牽制しあう。ローマ帝国から彼らの世界制覇という目標は変わりませんね。

作者の都合で回想の最後に宿敵の元教授と滝壺へ…しかし、大人の事情で謎の復活をとげるホームズ。またもや復活させようとしてるという話を伺いました。遺族の許可のもと、現代作家が書くそうですが、別物でしょう。コカイン使わない、壁に拳銃で文字を穿たないホームズなんてやだやだ。
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by 18682012 | 2011-02-12 19:43 | 読書