満州国とリットン調査団

長くなってしまったのでスクローーールして最後の本題、岩波の大罪だけでも見ていただければと思います。

知識が中学歴史レベルの私でも名前くらい知っています。柳条湖・南満洲鉄道の爆破現場を調べるリットン調査団の写真が添えられてるのが印象的でした。そして、日本が不当に満洲占拠しやがった、といった調査書を提出したと教わった記憶が頭の片隅にあります。そして日本は国際連盟脱退、戦争へ、でしたっけ。

私の高校の世界史Aの教科書(実教出版)には「1932年1月、リットン調査団は、満洲での行動を正当防衛とする日本の主張を認めず、満洲国も自発的な独立国ではないとの報告書を作成した。」と書かれています。そして、かの東京裁判でもこれでばっさばっさ刑を下されたわけです。

全文を訳された渡部氏の著書の「はじめに」、からべべっと引用

『全文 リットン報告書 渡部 昇一著』
/////引用ここから//////
問題は極度に複雑だから、いっさいの事実とその歴史的背景について十分な知識をもったものだけがこの問題に関して決定的な意見を表明する資格があるというべきだ。この紛争は、一国が国際連盟規約の提供する調停の機会をあらかじめ十分に利用し尽くさずに、他の一国に宣戦を布告したといった性質の事件ではない。また一刻の国境が隣接国の武装軍隊によって侵略されたといったような簡単な事件でもない。なぜなら満洲においては、世界の他の地域に類例を見ないような多くの特殊事情があるからだ。

だが本文を通読すればわかるように、報告書は相当程度「日本の立場」を認めているのである。少なくとも、満洲事変と聞けばただちに「日本の大陸侵略」と決めつけ、満洲国と耳にすれば即座に「傀儡国家」と反応する、朝日新聞その他の左翼マスコミよりずっと正しい歴史認識を示している。」

しかしその骨子は---(1)満洲は特殊事情のある土地だから、(2)日本が侵略したとか占領したと言って割り切れる問題ではない。(3)それゆえ、これを 満洲事変以前の原状に戻すことは不可能だから、(4)何らかのかたちで妥協的な解決をするしかない、と言うところに存するわけだから、当時の国際社会が一 致して日本の「侵略」を批判・非難したレポートなのではないのである

もちろん、報告書には批判すべき点も数々ある。満洲は『完全にシナの一部分である』(第9章)という結論など、その最たるものだ。明らかな間違い、それも決定的かつ致命的な誤りである。
///引用ここまで////
15年戦争資料 @wiki 第九章 解決の原則及条件

そんなこんなで、意外と?この報告書は日本の立場も認めてたというようです。やむをえない行動であったと書かれております。シナに対しても手厳しいのです。国内混乱が世界平和をも脅かしている。排外運動の不当。治外法権等条約の放棄要求の不当。つまり、言いたいことは欧米にも利益よこせ。

喧嘩両成敗だと!?びっくり。何が何だかわからない。現代の情勢や観念やなんやらで当時を裁くのは最低最悪の行為だと思います。リットン調査団の構成は英米仏独伊の代表。満洲の利権を日本と争った各国が、どうしたら「公平」な判断を下せるのでしょう。そして今なお世界は欧米列強。

なんにせよ、冒頭にも書いてある通り、「いっさいの事実とその歴史的背景について十分な知識をもったものだけがこの問題に関して決定的な意見を表明する資格がある」とのことなので、中学生レベル以下の私には理解できないことが多くありました、無念。知らない地名や人名、共産主義者の動き、日本の権益、ここはどこあなた誰です。物事に前後があるのから15年戦争なんて名前つけちゃうのは言語道断ですよね。ナポレオンあたりから語りましょうか。

全文読むのは骨が折れます。なので、はじめに、だけでも目を通していただければと思いますが、「はじめに」はあくまで訳者が言いたいことを引っ張り出し、ある種のトリミングを施していると言えるものなので、やはり全文を…。戦後のバイアスが掛かっていない歴史的資料として大変貴重で重要なものではないでしょうか。中立的な立場で書かれた~といったレビューを目にしますが、中立が私にはわからないので評価しかねます。私は黄色人種で日本人で21世紀を生きる人間です。その時点でおそらく寄っています。だからなんだというのです。

大東亜戦争を是とするもの、および東京裁判以降の歴史観。これを左右というのはいかがなものでしょう。

話がそれた。とにかく、当時の国際法では侵略、とは言えなかったということです。


『「満州国」見聞記―リットン調査団同行記』 Heinrich Schnee(原著), 金森 誠也 (翻訳)
シュネー<「今から百年前ならば、おそらく中国を征服して、ここに大帝国を建設することもできたかもしれない」
複雑怪奇欧米事情。日本は乗り遅れた。
筆者はリットン調査団ドイツ代表シュネーさん。中国人が大好きなようである。翻訳家さんはなぜ満州国にかぎかっこをつけたんでしょう、これがいわゆる左巻きでしょうか。ドイツ語で原著が読めたらと思うばかりです。
政治色は薄い。当時の情勢がよくわかります。
満洲は治安が悪かったようで、日本の著名人はもちろんのことリットン調査団員の暗殺計画があったことや、中国人が伐採しまくった禿山に日本が植林したこと、調査団が命がけで調査なさったことなどなど。リットンさんの相手は日本政府で、中国共産党は調査対象じゃなかったんですね。


『完訳 紫禁城の黄昏』 レジナルド・ジョンストン著 中山理訳注 渡部昇一監修
ジョンストン<「満洲は絶対シナではない。シナには近代欧米的な意味での国家は、かつて存在したことがなく、いろいろな王朝があっただけである」
周王朝と唐王朝では人種が殆ど別になったといわれている、元王朝は蒙古民族、清王朝は満洲民族の王朝、ではいわゆるシナ人の王朝は…?
筆者は満洲民族清朝最後の皇帝の家庭教師でシナ学者であった英国人。
東京裁判の際に証拠としてとりあげることを却下された本です。無政府暴力氾濫カオス状態であった中国大陸でふたたび独立したい!と、溥儀は皇帝になりたい!と、それを日本政府が後押ししようではないか、といったながれだったのでしょうか。満洲国は傀儡政権だと言われますが、満洲人の正統な皇帝が、先祖が「清」を建国した場所に戻って、大臣も満洲人か清朝の家来で構成しました。
この本がリットン調査団の前に出版されていたら、歴史に「たら、れば」はないと言いますが、また変わった結果になっていたかもしれません。溥儀が東京裁判当時、ソ連軍に捕まっていらっしゃらなかったら、拉致られて皇帝になった~なんて話にならなかったのでしょうか。
リットン報告書には『満洲の独立運動について、「1931年9月以前、満洲内地ではまったく耳にもしなかった」』 とかいてありますが、満洲側の人間の証言はいかがでしょう。と思いきや皇帝が裁判で証言してましたね。
清朝最後の皇帝、愛新覚羅溥儀(あいしんかくら ふぎ)は、東京裁判にソ連側の証人として召喚され、「満洲国においては自分は日本軍閥の傀儡(かいらい)に過ぎなかった」と答弁したわけですが…ソ連の捕虜なので。
/////引用ここから////
満洲事変当時、溥儀が陸相・南次郎に宛てた親書の中で、満洲国皇帝として復位することを希望すると書いていた事実を突きつけられても、溥儀はそれを偽造だと撥ねつけた。この強弁には弟の溥傑(ふけつ)でさえも憤慨し、日本軍閥はわれわれを利用したかもしれないが、われわれも彼らを利用したということを、どうして証言しないのかと、兄のふがいなさを嘆いたという。
/////引用ここまで/////


『大東亜戦争の正体 』 清水馨八郎著
////引用ここから////
(完訳 紫禁城の黄昏の)渡部氏の監修の言葉に「『紫禁城の黄昏』が、極東軍事裁判に証拠書類として採用されていたら、あのような裁判は成立しなかったであろう。こう言うだけで、本書の価値を知るには充分である。もちろん、何が何でも日本を悪者に仕立て上げたかった東京裁判所は、本書を証拠資料として採用せず、却下した」と。
東京裁判のさい、梅津美冶郎の弁護人だったブレイクニー少佐はこの本(『紫禁城の黄昏』)を提出したが却下されてしまった。これを証拠として認めると、先に渡部昇一氏の言としても紹介したように、東京裁判の戦犯は誰もいなくなってしまうからである。
日本はロシアの植民地になりかけていた満洲を助けた。そこへ清朝から皇帝が帰ってきた。それを日本が助けて、一体何が悪いかと。
何度も言うが、満洲はシナではないのだ。シナ人にとっては万里の長城外の化外の地にほかならないのである。
戦後生まれた中国は、日本のお陰で手に入れた満洲を、マンチュリアという呼称を嫌ってシナ領土の東北にあった固有の土地であるかのごとく、ここを「東北」地方と呼んで自らの泥棒行為をゴマ化している。五族協和の満州国の成立でシナ人は毎年100万人が移住して王道楽土を楽しんだ。満洲国の存在で一番得をしたのはシナ人であった。満洲は今の中国の経済を支える宝庫だ。中国政府は日本に深甚なる感謝を捧げるべきである。
////引用ここまで///

沖縄、尖閣諸島、竹島、領土、領海、そしてその資源を守ろう。大陸棚はどうなるんでしょう。
ところで、なんで日本は国際連盟脱退したんですか。疑問でしゃあないです。

<参考>満洲国を承認した国々
日本、エルサルバドル、ローマー教皇庁、イタリア、スペイン、ドイツ、ポーランド、ハンガリー、スロバキア、中華民国(汪兆銘政権)、ルーマニア、ブルガリア、フインランド、クロアチア、デンマーク、タイ、ビルマ、フイリッピン、ドミニカ、エストニア、リトアニア、ソ連(領事館開設)、自由インド仮政府(チャンドラ・ボーズ首班)



ここからが本題です!!おせえよ。

「全文 リットン報告書」、「完訳 紫禁城の黄昏」、の全文や完訳ってなんでついてるんでしょう?
そりゃそっくり全部訳してあるよってことなんですけど、かのwikipediaにも載ってますが、岩波文庫版で未邦訳部分があったんです。

Wikipediaより。
日本における翻訳書の1つである、岩波文庫の入江曜子・春名徹訳は、原書全26章のうち第1章から第10章・第16章と序章の一部(全分量の約半分)が未邦訳である。岩波版の訳者あとがきで、「主観的な色彩の強い前史的部分である第一~十章と第十六章『王政復古派の希望と夢』を省き、また序章の一部を省略した」

「主観的な色彩の強い前史的部分」!?
清朝を建国したのが満洲族であることが主観的!?
「溥儀自身が支那から独立し建国することを望み、その周囲の君主制主義者は日本を利用して満州国建国を企てていた」という家庭教師の証言さえ主観的?
「一般民衆は共和国政府よりも皇帝への忠誠心が高かった」ことなどが語られているあたりが主観でしょうか。これがわからないと、「共和国の首都に、なぜ皇帝がいるのか」も分からなくなり、誤訳が誤訳でなくなっちゃうんですね。

~~岩波版誤訳例~~
英語「I need hardly say that the last persons in the world to whom the emperor would have appealed for sanctuary were Chiang Kai-shek and Chang Hsueh-liang;」
原文「皇帝が庇護を求める場合、誰に頼るとしても、世界中でこの人たちだけには絶対に頼りたくないのが、蒋介石と張学良だった」
岩波文「皇帝が誰かに庇護を求めるとすれば、世界中で一番頼りになる人物が蒋介石と張学良であることは、改めていうまでもない」
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翻訳者出てこい。
覚えてます、「the last person~~」って受験英語で習いましたよ!最後の人。
間違って訳したんじゃないでしょうか。
わざとだよ?


戦後の出版というのはこういうものをあげていくと枚挙にいとまがないのでしょう。
事実を事実として教えるのは自虐史観じゃない、なんて言われたことがありますけどそれは本当に起こったことなのでしょうか。歴史に対する冒涜です。いつの時代も歴史は勝者が書き綴るものではありますが、情報化したこの時代、真実を残していきたいと思います。

で、どうして日本は連盟を脱退したんですか。国の代表として国益にならないことは普通しませんよね。日本人は意外とキレ症なのでしょうか。今じゃ国際連合が世界を牛耳っている感があるので脱退なんてありえないと思ってしまうのですが、国際連盟は多くの国が国家の主権を脅かすとして加盟しなかったそうですし、別物なんですかね。勉強します。
by 18682012 | 2010-01-23 17:37 | 雑記